訪問マッサージなごみ治療院は東京・神奈川を中心に訪問します。訪問マッサージ(健康保険)と訪問リハビリ(介護保険)は併用できます。詳しくはこちら

訪問マッサージを受けるには? 対象者や料金・医療保険について紹介

「訪問マッサージの利用条件を知りたい」
「手続きの流れは?」
「料金はいくらかかる?」
ご自宅や施設で受けられる訪問マッサージは、医療保険の負担割合が1割の方で1回あたり300~600円と少額で受けられます。そのため、経済的な負担が少なく継続しやすいサービスです。
ただし、医療保険適用の訪問マッサージは「希望すれば誰でも受けられるサービス」ではありません。
医師の診断や、施術を受ける方の状態が条件を満たしている必要があります。
この記事では、安心して始めるために必要な条件や流れ、費用目安、訪問リハビリとの違いについて分かりやすく解説します。
訪問マッサージを適正に受けるための知識が身につきますので、ぜひ最後までお読みください。
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【目次】

訪問マッサージを医療保険で受ける4つの条件

訪問マッサージを医療保険で利用できるのは、以下4つの条件を満たす対象者だけです。
ただし、医療保険を使用しない自由診療の場合は、誰でも利用できます。

  1. 医師の同意書が必要
  2. 「寝たきり」または「自力での歩行が困難」な方
  3. 何かしらの傷病を患っている方
  4. 定期的に「通院」または「往診医」に診てもらっている方

1.医師の同意書が必要

医療保険の適用を受けて訪問マッサージを受けるには、「医師の同意書」が必要です。
同意書には、傷病名、症状、マッサージが必要な理由、施術部位などが記載されます。
同意書の有効期限は約6ヶ月で、有効期限が過ぎると医療保険適用でのマッサージは受けられません。再度、同意書の発行が必要です。(関節の動きを改善する「変形徒手矯正術」を含む同意書の有効期限は1ヶ月です)
同意書の発行は、早ければ当日、病院によっては3〜4週間かかる場合もあります。同意書の発行金額は、医療保険利用で100~300円程度です。
訪問マッサージの事業所ではなく、直接病院へ支払います。

2.「寝たきり」または「自力での歩行が困難」な方

医療保険が適用されるのは、原則「外出が困難な方」です。
具体的には、寝たきりの状態の方や、介助なしでは歩行が難しい方、車椅子をご利用の方で、バスや電車などの公共交通機関を使って、自力で通院することが困難な方が対象です。
ご家族の付き添いがあれば、短時間での外出が可能な場合でも、継続的な通院が困難であれば、医療保険の対象となります。

3.何かしらの傷病を患っている方

訪問マッサージは医業類似行為として位置づけられるため、何らかの傷病を患っていることが前提となります。
対象となる主な傷病の一例です。

・変形性膝関節症
・変形性股関節症
・変形性腰椎症
・変形性頸椎症
・脊柱管狭窄症
・関節リウマチ
・腰椎圧迫骨折後
・慢性心不全
・脳梗塞後遺症
・くも膜下出血後
・脳出血後遺症
・パーキンソン病
・多系統萎縮症
・筋萎縮性側索硬化症
・大脳皮質基底核変性症
・慢性腎不全
・認知症
・がん術後
・進行性核上性麻痺
・COPD(慢性呼吸不全)
・心房細動
・前記疾病による廃用性症候群
・糖尿病
・大腿骨転子部骨折術後

単純な疲労回復やリラクゼーション目的の利用では、医療保険は適用されません

4.定期的に「通院」または「往診医」に診てもらっている方

訪問マッサージは医師の診断・管理のもとで行われる医業類似行為の一部です。
そのため、定期的にお身体の状態を診てくれる、かかりつけの医師がいることが条件となります。
通院が困難な場合は、往診医による定期的な診察でも要件を満たします。

訪問マッサージを受けられる場所

訪問マッサージは、自宅だけでなく以下の場所でも施術を受けられます。
・自宅
・高齢者施設(有料老人ホーム/グループホーム/サ高住 など)
・病院(実費での訪問になります)
ただし、訪問できるかは施設の方針や契約内容によって異なります。不要なトラブルを避けるためにも、施設への事前確認は必ず行いましょう。
また、同じ施設内で同日に施術した場合は、利用料金も変わります。

医療保険利用で訪問マッサージを受ける流れ

訪問マッサージを医療保険で利用する際の一般的な流れをご紹介します。

  1. かかりつけ医・ケアマネージャーに相談
  2. 事業者・施術者の選定
  3. 事前面談
  4. おためしマッサージ(無料)
  5. 医師に同意書を発行してもらう
  6. サービス開始

1.かかりつけ医・ケアマネージャーに相談

訪問マッサージの利用希望を「かかりつけ医」または「ケアマネージャー」に相談しましょう。
医療保険を適用するには、医師の診断と同意書が必要です。現在のお身体の状態や、服用中の薬、既往歴などを評価し、マッサージが適切か総合的に判断します。
介護保険を利用している場合は、ケアマネージャーにも必ず相談しましょう。ケアプランや他の介護サービスとの調整や、事業者の紹介など、円滑に受けられるように相談に乗ってくれます。
スムーズに訪問マッサージを受けるためにも、自分や家族だけで判断せず、必ず専門職と連携を取りながら進めていきましょう。

2.事業者・施術者の選定

訪問マッサージを実施している事業者を探します。かかりつけ医やケアマネージャーから紹介を受けたり、インターネット検索も可能です。
一つの事業者に限定せず、3~4つの事業者を比較、検討し納得のいく事業者を選びましょう。
選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。

  • 国家資格(あん摩マッサージ指圧師)を持つ施術者による施術
  • 施術実績
  • 施術者の人数
    (人数が多い事業者の方が、訪問日が調整しやすい)
  • サポート体制

3.事前面談

事業者が決まったら、施術者がご自宅を訪問し事前面談を行います。
筋肉の緊張や関節の動き、麻痺の有無、痛みの部位、全体的な体力などを丁寧にチェックします。
そのほか、訪問マッサージ利用にかかる費用や保険の取り扱いの確認、施術目的や方針、施術回数について詳しい説明が行われます。
どのくらいの頻度で施術を受けるのか、訪問できる曜日や時間帯はいつか、施術者との相性や生活リズムへの影響なども含め、無理のない範囲で訪問スケジュールを調整します。
疑問や不安があれば、遠慮なくその場で質問しましょう。

4.おためしマッサージ(無料)

事前面談と同日に、15~20分間ほどのおためしマッサージを行います。
おためしマッサージは無料ですが、継続して訪問マッサージを受けるには医師の同意書が必要です。
施術内容や施術者との相性を確認できる大切な機会ですので、積極的に利用しましょう。

5.医師に同意書を発行してもらう

継続して訪問マッサージを受ける場合は、かかりつけ医による「同意書」の発行が必要です。事業所によっては、同意書の発行手続きを代行してくれます。
同意書の有効期間は6ヶ月で、再発行が必要になるたびに医師の診察が必要です。
なお、施術内容に関節の動きを改善する「変形徒手矯正術」が含まれる場合は、1ヶ月後に再同意を求められます。

6.サービス開始

事業所との契約と医師の同意書が発行されたら、医療保険で訪問マッサージを利用できます。
面談時に決定した曜日・時間にマッサージ師が訪問し、定期的な施術を開始します。
施術時間は医療保険適用の場合、1回15〜20分程度です。訪問時間は午前9時から午後6時までが一般的で、多くの事業者では土日祝日も対応しています。
医師の同意書の有効期限内であれば、施術回数の制限はありません。
ただし、初療日から1年以上経過し、月に16回以上の施術を受ける場合は、追加の書類を提出するなど、医療保険の利用条件が厳しくなります。

訪問マッサージの料金は1回あたり300~600円

訪問マッサージは、医療保険の負担割合が1割の方で1回あたり300~600円です。
費用は、施術内容や加算項目、保険の負担割合(1〜3割)によって異なります。
基本料金は、「施術料(手技)」と「往療料(交通費)」を合算して「訪問施術料」と呼びます。また、症状に応じて追加施術(変形徒手矯正術・温あん法・電気療法など)が加算されます。
往療料(交通費)は原則訪問施術料に含まれますが、、山間部や離島では1回あたり250円の追加料金が必要です。
多くの方が月数千円で継続的に利用できるため、経済的な負担を抑えつつ専門的な治療を受けられます。
訪問マッサージの費用に関する詳しい情報を見る

訪問マッサージと訪問リハビリとの違い

訪問マッサージと訪問リハビリは、どちらも自宅で受けられる身体ケアサービスですが、「目的」と「適用保険」に大きな違いがあります。

訪問マッサージ 訪問リハビリ
目的 関節の動きや疼痛の改善や動作機能の回復 日常生活の自立を助けるための心身機能の維持や回復
適用される
保険
医療保険 介護保険※
対象者 寝たきりや歩行が困難で通院できない人 要支援・要介護者
サービス
提供者
あん摩マッサージ指圧師 理学療法士
言語聴覚士
作業療法士
必要な書類 医師の同意書 医師の指示書

※「厚生労働大臣が定める疾病等」に該当する傷病は訪問リハビリも医療保険が適用になる場合があります。
訪問マッサージは、痛みの緩和や筋肉のこわばりの改善、関節の可動域の維持などを目的としたケアです。
医療保険が適用され、あん摩マッサージ指圧師が施術を行います。対象者は歩行困難や寝たきりなどで通院が難しい方です。
一方の訪問リハビリは、心身機能の回復や生活動作の自立支援を目的として行われます。
主に介護保険が適用され、リハビリ専門職が担当します。要支援または要介護認定を受けた方が対象です。
訪問マッサージと訪問リハビリは併用可能ですが、同日に利用することはできません。
どちらを選ぶか迷った場合は、かかりつけ医に相談し、状態や目的に合ったサービスを選びましょう。
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訪問マッサージのよくある質問9選

訪問マッサージを受ける前に、お寄せいただく質問を以下にまとめました。

  1. 交通費はかかりますか?
  2. すぐに受けられますか?
  3. 同意書は誰がもらいに行くのですか?
  4. 同意書は有料ですか?
  5. 介護保険と併用して受けられますか?
  6. 訪問マッサージと訪問リハビリは同日に受けられますか?
  7. 休んだ場合のキャンセル料は?
  8. どんな人が訪問しますか?
  9. 訪問マッサージは違法ですか?

1.交通費はかかりますか?

原則、交通費はかかりません。
訪問施術料に交通費は含まれています。
ただし、山間部や離島などの特別地域では1回につき250円が加算される場合があります。

2.すぐに受けられますか?

医療保険適用のマッサージは、医師より同意書を取得してから開始となります。
同意書の発行には数日から3~4週間程かかるため、即日開始はできません。
ただし、保険外の自費でサービスをご希望の方はすぐに受けられます。

3.同意書は誰がもらいに行くのですか?

原則、ご本人かご家族の方が取得します。
ただし、代行可能な事業者もいるため、難しい場合は相談してみましょう。

4.同意書は有料ですか?

有料で、医療保険の負担割合にもよりますが100〜300円程です。
事業者ではなく、病院へ直接支払います。

5.介護保険と併用して受けられますか?

訪問マッサージは医療保険が対象のため、介護保険と併用可能です。
使用する保険サービスが異なるため、訪問介護や訪問リハビリを受けられている方でも、ご利用いただけます。
介護保険を使用して訪問マッサージを受けることはできません。

6.訪問マッサージと訪問リハビリは同日に受けられますか?

原則、同日に受けることは推奨されていません。
万が一、保険事業者が同日訪問を認めなかった場合、一方が保険適用外で自費となる可能性があります。
そのため、医師の判断や、やむを得ない理由がない限り、同日利用は避けた方が無難でしょう。

7.休んだ場合のキャンセル料は?

事業者によって異なります。弊社なごみ治療院を含め、事前に連絡をすればキャンセル料がかからない事業者が多いです。
詳しいキャンセル規定については、事前面談の際に必ず確認しましょう。

8.どんな人が訪問しますか?

「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を持った施術の専門家が訪問します。
なごみ治療院では、介護施設での勤務経験があるスタッフも多数在籍しており、高齢者や要介護者の身体的・精神的なケアにも精通しています。

9.訪問マッサージは違法ですか?

いいえ、訪問マッサージは法律に基づいた正当なサービスです。
国家資格の「あん摩マッサージ指圧師」が、医師の同意書に基づいて施術します。厚生労働省も医療保険の適用対象として正式に認めています。
ただし、資格を持たない無免許者が医療類似マッサージを行ったり、医師の同意なく保険請求をするのは違法行為です。
信頼できる治療院を選び、国家資格を持った施術者かどうか必ず確認しましょう。

まとめ:まずは利用条件を確認しましょう!

訪問マッサージは、寝たきりや歩行困難な方が、医師の同意書を得ることで医療保険を利用できます。
医療保険適用でサービスを受けるには、以下4つの条件を満たす必要があります。

  1. 医師の同意書が必要
  2. 「寝たきり」または「自力での歩行が困難」な方
  3. 何かしらの傷病を患っている方
  4. 定期的に「通院」または「往診医」に診てもらっている方

利用を開始するには、まずかかりつけ医やケアマネージャーに相談し、事業者の選定や同意書の手続きを進める必要があります。
訪問マッサージをお探しの際はぜひ「なごみ治療院」にご相談ください。
15年の施術実績と30名以上の国家資格を持つマッサージ師が在籍しており、質の高いサービスを提供します。
介護施設の勤務経験があるスタッフも多数在籍しており、ご利用者様だけでなく介護するご家族の状況にも配慮したケアを心がけています。

この記事の監修:
野口 裕子(なごみ治療院・院長)
野口先生インタビュー施術の様子
プロフィール
なごみ治療院に勤務し13年、院長を引き継ぎ7年目。施術実績は300名以上。今ある体の不調、痛みを施術で改善できるよう取り組んでいる。「施術を通じて関わる方をみんな笑顔に」をモットーに日々邁進中。
資格
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師